集合住宅における燃料電池利用の研究
新しい都市型集合住宅の研究開発
集合住宅における燃料電池利用の研究
地球規模のエネルギー環境が問題視され、エネルギー供給、環境保全が求められるなか、2005年2月に京都議定書が発行され国全体の二酸化炭素(CO2)の排出削減が急務となっています。
水素を利用するシステムの代表格である燃料電池は直接化学反応により電気エネルギーを取り出すため発電効率が高く、CO2の排出量も少ない環境に優しいエネルギーシステムとして注目を集めています。定置式燃料電池を家庭用の分散電源として使用すると、電気とともに熱を供給するコージェネレーションシステムとしての利用ができ、総合エネルギー効率は最大80%程度にもなります。既に2005年には、メーカ、エネルギー会社等数社が、家庭用固体高分子形燃料電池の市場導入を開始し、また他の企業も近いうちに市場導入することを表明するところが数社現れ、ここ数年のうちにさらに導入が飛躍的に進むものと思われます。
当協会では、平成15年1月に集合住宅燃料電池利用研究会を設置し、近未来の都市型集合住宅のエネルギー供給源として、燃料電池をどのように導入していくのが望ましいかを中心に検討を進めています。具体的には、都市型集合住宅に導入する際の法的規制などの種々のバリアーについて規制緩和の提言、都市型集合住宅における電力・温熱の利用方法、燃料電池の導入形態、さらに将来のマイクログリッドへの可能性などについて調査研究した結果を手引き書にまとめていきます。
当研究会では、平成15年から現段階の燃料電池の開発状況、導入試験の状況また関連技術の調査研究のための見学会の実施並びに有識者による講演会を開催してきました。
① 北海道ロイヤルコート大谷地ステーションの調査研究
② マイクログリッドの講演会と関連施設の調査研究
(集合住宅燃料電池利用研究会)